bookbridge's Blog

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イノベーション不全

家電メーカ技術部門の憂鬱

よしんば20%ルールが導入されたところで、その活動の中で発明されたイノベーティブなハードウェアが世に出ることは、現状の家電メーカーの組織体制,コンプライアンスの考え方を見るにつけ、「恐ろしく低い」と言わざるを得ない。なぜなら、ソフトウェアと違って出荷するには多大なコストが必要であり、万が一問題が発生した場合の回収コストなども計上すると途方も無いリスクがあるからだ。

家電業界、ハードウェア業界に画期的なイノベーションが起こることが難しいのは、チャレンジにあまりに大きなリスクがともなうから。半導体の例で言えばマスクセット1億円以上の世界でGoogleみたいな面白い試みをすることは途方もなく難しいだろう。とはいえ現状FPGAに代表されるリコンフィギュアラブルデバイスじゃASICの性能には程遠いしなぁ。テスト環境としては十分だと思うけどね。*1

HW/SW協調設計の話なんかも最近ホットなわけですが、現状スケーリング効果で集積できるトランジスタ数より、現実的な期間で設計者が設計・検証できるトランジスタ数は桁で少ないわけで、やはりハードウェア設計環境に大規模なイノベーションが起こらないといけないと僕は思います。

要はハードウェアでも面白いアイディアが簡単に具現化できるようになればいいな、っていう話。

*1:てか、"ネットワーク経由で"書き換えられることが重要なのか、それならFPGAでも良いといえば良いことになるよね。最近のディジタル家電とかはどうなんだろう。