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岩田ユキ「檸檬のころ」

檸檬のころ [DVD]

檸檬のころ [DVD]

久しぶりのハマダ君ちでDVDにて。

小説が原作になってるんだけど、原作の作者豊島ミホは僕の高校の同窓生で、歳は1つ上の学年だったらしい。

シナリオはやや説明不足。映画を見た後、家で小説を読み返してみてやっと榮倉奈々の心情が分かったし、司法浪人しているアリキリの石井も説明不足でぜんぜん分からない。あの尺に小説1本丸まる入れようとするのは多少無理があったんじゃないかと思う。

榮倉奈々は単純にカワイイ。谷村美月の演じるちょっと痛い女の子もいるいるって感じで共感できた。平川地一丁目はせりふ棒読みすぎで笑えた。

扱ってるモチーフが自分の通っていた高校そのまんまなので、客観的にこの映画を見るのは難しい。見てる途中少なからずいろんなことを思い出したし、登場人物に自分を重ね合わせずにはいられなかった。まぁこういう映画はもう大人になった人間がみて「あの頃」を思い出して、センチになってみたりあの頃はよかったとかいってるのが本来の楽しみ方なんだろうな。

まぁそういうのはほとんどの場合、幻想とか願望だったっていうこともいまではなんとなく分かるんだけど。良くも悪くも知らないことが多すぎたからね。初めて見るもの、初めて感じる感情、そういうものが信じられないほど美しく見えるときもあったけど、それは大部分を自分の脳内で補っていたんだろうなーと今では思える。嫌いなものも同様に。だから信じられないぐらい何かにのめりこんだりするし、失望したりもする。してたきがする。

当然今の方がセカイみたいなものを良く見えるようになっている実感はある。だけどそれがいいことなのか悪いことなのかはよく分からないし、あれは幻想だったなんてそんなこと思う必要も無いのかもしれない。現実として幻想だったのだとしても、美しい思い出として時々思い出したりするのが、精神衛生上はちょうどいいのかもしれない。

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超映画批評『檸檬のころ』50点(100点満点中)