マーケティングの問題なのか何なのか
macbook airが薄くて軽くて超オシャレっていうのは確かにそうなのだが、こんな記事を見つけた。
・・・)こうした構造に技術者たちは一様に首をひねった。キーボードを固定するネジなどは,上から押したときにたわまないようにするといった効果があるのかもしれない。それにしても,もっといい方法があるのでは。「私がこんな設計をしたら,社内で絶対通らないですよ」(技術者の一人)。「技術的にすごいと感じるところは一つもない。我々ならもっと安く作れる」(ある技術者)。MacBook Airの内部構成は,設計の未熟さを表しているのだろうか。
で、昔見たこの記事の事を思い出した。
ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)のPLAYSTATION 3(PS3)ハードに見えるのは、高コストをかけても、スマートに筐体に入れ込もうという思想だ。PCの世界では考えられない冷却システムを搭載し、基板もコストをかけてすっきりとまとめている。デザイン優先でハード設計が難しそうな筐体に、ドライブや電源も積み木細工のように巧妙にはまっている。製造/ 開発コストは高いが、完成度も高い美しいシステムだ。
更にちょっと昔こんなのがあったのも発見。macbook airより薄くて軽いじゃん。
ソニー製品情報 | VAIO | type 505 EXTREME
ハードウェアに関してはappleとかMSより日本メーカの方が技術力あるのは事実だよね。ただvaioのこのモデルは売れなかったみたいだし、PS3も今後上昇する兆しはあるものの、wiiに引き離されている状況。
なぜこれらが売れないのかを真剣に考えることにすごく意味があると思うし、大切なことなのではないだろうか。その答えは大体こんな感じだと思うけど。
書生さん:「iPod Touchの完成度を見て思うのが,あれが中国で生産できるのはすごいことだなあ,と.任天堂についても言えることだけれども,中国の生産委託メーカを非常にうまく使って,低コストで高付加価値の製品を作っているわけです.そして両社とも,ハードウェアからプラットフォーム,アプリケーションに至るまで自社で一貫設計している点で共通しています.日本の携帯電話やテレビがガラパゴスと揶揄されていますが,ガラパゴスであることが本当に悪なのか.むしろ世界市場での競争力に問題があるから後付けでガラパゴスと批判されたのであって,強ければiモード全盛期のようにユニークって言われるわけですよ」.
Hacker君:「ここ数年,任天堂やAppleが非常に強かったのは,技術トレンドとしてユーザエクスペリエンスがボトルネックになっていたからではないでしょうか.『現代用語の基礎知識 2008』ではユーザエクスペリエンスの訳語候補として中島聡さんの提案した『おもてなし』が収録されたそうですが,それだけ『おもてなし』が注目されたということでしょう.
そしてこの『おもてなし』は,リモコンなどのハードウェアから,API,アプリケーション,すべてに関わってくるので,任天堂やAppleのように自社一貫設計で全体最適化できるところが勝ったわけです.GoogleはAndroidで,ユーザエクスペリエンスを左右する部分を切り出してハードウェアベンダ各社に提供して競争しようとしていますが,このアプローチが成功するかどうかは興味深いところです.そして,ユーザエクスペリエンスがどれも使いものになるようになったところで,次のボトルネックが何かによって,また競争の地合いが変わってくるのではないでしょうか」
モノを売るのではなく、サービスとかユーザエクスペリエンスを売るという意識を強く持ちましょう、ということかもしれない。